About 2008年10月

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2008年10月 アーカイブ

2008年10月08日

伊勢海老(イセエビ)がとれてます。

長崎市網場(アバ)は伊勢海老刺し網や車海老の刺し網が盛んな場所です。
弊社も昭和30年代後半から営業に回っている地区で、親の代からの漁師や、若い頃からずっと使ってもらっている漁師もいます。

fisherman1.jpg

写真にもありますが、先週営業で訪ねた際に型の良い伊勢海老がとれてましたのでアップします。

彼が使用している網は、
ナイロン2/6本×鯨2.24寸(85mm)×19.5目~890目
ナイロン2/12本鯨8寸(300mm) ×2/6目~180目
合わせ糸スパン9本上1目すき合わせ、下半目すきあわせ
オレンジ色

上記スペックの網で漁をしていました。
湾内のため網の目合いや糸の太さが若干小さめですが、ここではこのタイプの三枚網が好まれています。

lobster1.jpg

2008年10月10日

伊勢海老刺し網の違い

伊勢海老を刺し網で獲るのにも網に違いがある。
関東近辺では、7Fタイプの2/6本、2/8本、3/9本で94mm~100mmが主体で、一枚網が多い。
規制で三枚網だと獲れすぎるからか、それとも作業性を考えると一枚網のほうが仕事が早いからかはわからない。
千葉県の大原地区などはやはり一枚網である。ここにも弊社の網が販売店を経由してだが使ってもらっている。

九州の中では、長崎の網場地区や野母崎地区(長崎の南の先端)は伝統的なナイロン網で、目合いも鯨2.3寸~2.6寸である。ここは昔から鯨尺を使っており若い営業などは間違ったりすることもある。
天草地方は目合い的にはこれより大きく、曲3.3寸~曲4寸が一般的である。また、この地区は魚(カワハギやクロ)を獲るために高さがよそより随分高いのが特徴である。込み(座り)も多い。

漁師に違いを聞いてよその地区のものを勧めてはいるが、なかなか皆さん伝統的で一目、二目の中網にこだわる職人のような漁師が九州には多い。製造には苦労をするが、漁師とのやり取りも営業の楽しみの一つでもある。


下津井から刺し網の引き合いあり

先日岡山県倉敷市の下津井にある網屋(販売店)さんから引き合いがありました。
この地区は細物が中心で、0.5×4本の2号や0.5×6本の3号など九州でいえば有明海や、豊前海の刺し網と似たような網が多いようです。
九州ではこれに細いマルチナイロン(2/6本~10本)程度の外網を仕立てて三枚網にすることが多いのですが、下津井ではこれに結構太めのマルチナイロン(3/15~3/21本)を合わせるようです。
以外に磯が荒いのか、中網と外網のバランスを机上の計算で考えていると頭がおかしくなりそうになりますが、これでいいそうです。
漁師の長年の経験と知恵でこうなったのでしょう!